“ToTCoP” とは「首都圏ふたごプロジェクト」の英語のなまえである “Tokyo Twin Cohort Project”の頭文字をつないだもので、読んで字のごとく、首都圏で生まれたふたごの調査を行う研究組織です。その誕生は2004年12月にさかのぼり、独立行政法人・科学技術振興機構「脳科学と教育」という研究プログラムの一貫として2009年11月までの5年間にわたって行われた「双生児法による乳児・幼児の発育縦断研究」(http://www.ristex.jp/examin/brain/program/twin.html) という研究活動として立ち上げました。このなまえと、いまやマスコットとなった緑のソラマメのようなロゴは、その立ち上げの当初からのもので、「首都圏」をTokyoと、外国人にとってそちらの方がなじみ深い言葉に言いかえたのは、最初からこのプロジェクトを国際的な研究発信のための組織にしようという志があったからです。”Cohort(コホート)”とは、なじみのない言葉だと思いますが、ある特定の時期と場所に生まれた人たちのまとまりのことを言います。ですからToTCoPは、2004年からこれまでの間に首都圏で生まれたふたごの方たちをまとめて調査をさせていただく研究プロジェクトです。
ToTCoPでは、さまざまな角度からふたごのお子さんの成長を見守っています。この調査によって、人間の心と体の成長に及ぼす遺伝と環境の要因の関係が明らかになるばかりでなく、ふたごやふたごのご家庭ならではの問題を掘り起こし、その支援に役立つ情報も集めています。慶應義塾大学に拠点を置きながら、さまざまな研究者やアシスタントが力を合わせて、プロジェクトを進めています。 慶應義塾大学では、もう一つ、青年から成人のふたご研究を行っている「慶應義塾双生児研究グループ」(Keio Twin Study,KTS)があります。ToTCoPとKTSは、いわばきょうだいの関係にあり、このふたつを合わせて「慶應義塾ふたご行動発達研究センター」(Keio Twin Research Center, KoTReC)がつくられています。