同じおもちゃをそれぞれに与えるのが正解?

「ふたごには、同じおもちゃを買ってそれぞれに与えるべきでしょうか?」という質問をよくいただきます。同じおもちゃを二人に与えて、争いもなく過ぎるのであれば、同じおもちゃを二つ買うというのも決して間違いではありません。しかし、同じものをそれぞれに買い与えても、そのうちの一つを取り合って争うということもあり、同じお金をかけるなら、いろいろなおもちゃがあった方が楽しいだろうという考え方もありますね。

つまり、どちらが正解ということはないのです。子どもは、与えられた環境の中で順応していきます。親がこういう方針でいこうと決めたら、それでいいのです。

奪い合いの仲裁

「おもちゃの奪い合いをすると、取り上げる子と、取られる子がいつも同じ」という悩みをいただくことも少なくありません。

親としては、つい強い方の子からおもちゃを奪い返して弱い子に渡してあげたくなりがちですが、それはどちらの子にとってもよくありません。弱い子の方はお母さんに対する依存心が強くなり、自分で積極的に問題を解決する意欲が薄れます。また、強い方の子にとっては「自分のものをお母さんはいつも奪う」という不信感や不満が生じ、ひいてはもう一人の子に対する嫉妬心から正常なきょうだい関係が育ちにくくなる可能性もあります。

弱い子は弱い子なりに処してゆく知恵というか、器用さのようなものを身につけていくものです。首尾よく事態をやり過ごすことができたり、思いがけないチャンスを生かして自分の思いを叶えたりできた時は、一緒に喜んでほめてあげましょう。