まわりからの「小さすぎて心配」「母乳が足りてないのでは?」などの声が気になり、うるさくも感じます。

ふたごなりに順調に育っているのに、周囲の言葉をかわしていくのが一仕事ってこと、ありますよね。ふたごは産まれた時は2300gぐらいが標準なので、一人ずつ産まれるのに比べて小さいです。そして、産まれてしばらくは単胎児に比べ、小さめに成長するのが普通です。ふたごとして普通の育ち方をしているなら多少小さくても心配ないので、周囲の理解を得ていきましょう。母乳が足りていない場合は、授乳に時間がかかる、授乳の間隔が短い、などの状況が起きてきます。15分くらいで飲み終わり、3時間くらい満足していれば足りているので心配いりません。

離乳食がなかなか進みません。

一般的な育児書に書いてある目安と比べてのことでしたら、あまり気にすることはありません。平成7年に厚生省から出された離乳の目安は、細かすぎる面もあります。一人ひとり進み方は違うので、ゆっくりやっていって構いません。ふたごの場合、育児家事に追われている場合も多いので、作ったり食べさせたりがあまり面倒なタイプの離乳食にすると、離乳を進ませるのが大変になるかも知れません。ひと皿でいろいろな食材が食べられるようなメニューにすると、2人一度に食べさせるのも楽ですよ。

離乳食を3回食にする時期ですが、必ず朝昼夕と欲しがるとは限らないので考え中です。2回食にしたらミルクの時間が2人同時になり、一緒に騒がれて困ることがあります。

離乳食の回数については、今後の食生活の基本になるものですから、欲しがるかどうかより、リズムを作ることを重視した方が良いと思います。1日あたりの子どもの食事の摂取量を3等分し、1回の食事の量を調節するとか、昼食を少し軽めにするなど、工夫してみましょう。ミルクを2人同時にほしがるというのは、リズムがそろった証拠。同時授乳すれば時間の節約になり、お母さんもその分時間の余裕ができますね。

1人で2人に離乳食を食べさせる上手なコツはありますか?

離乳食期は、食べることの楽しさを教えることも大切です。話しかけながら楽しく食事をさせたいものですね。1人ずつ1対1で食べさせる必要はなく、1対2の同時進行でよいと思います。育児雑誌の写真にあるような、見た目のきれいな離乳食を用意する必要はありません。また1人でスプーンを持って食べられるようになるまでは、同じ器から、1本のスプーンで、2人に交代に食べさせればよいでしょう。

離乳食を同時にあげるのが難しく、タイミングが合わずに泣き出してしまうことがあります。また、一緒にあげると1人はおなかがすいてすごくたくさん食べるのに、もう一方はほとんど食べてくれません。育児書には顔を見ながらあげましょうと書いてありますが、とてもできそうにありません。

食事の時はいつも大変ですね。同時に食べてくれなければ、時間をずらしてもかまいません。また、ちょっと無理をしてでも、2人いっぺんにすましてしまう方が、世話も楽ですし、子どもたちにも生活のリズムがつきやすくなります。一般の育児書には、ふたごの子育てを考えて書かれているものが少ないので、うまく当てはまらないことも多いもの。2人の顔を同時に見ながら食べさせてあげるのはできないのが普通です。

離乳食を与えていると、不機嫌になり大変です。なぜ子どもが不機嫌になるのか理由を知りたいです。

離乳食を与えて乳児が不機嫌になるのは、離乳食をいやがっているのかもしれません。いやがる理由のひとつは、硬さがかみ砕く能力を超えていることです。ふたごの離乳食の進みは必ずしも歩調が合うわけではありませんので、同じように食べさせようとすると、遅い方の子にとっては負担になることもあります。いやがる時は、離乳食を少し前の段階に落とせばいやがらず食べるかもしれません。また、離乳食の温度が熱すぎても冷たすぎてもいやがることがあります。量が多すぎて途中でいやになっているのかもしれません。食べるのに時間がかかりすぎて飽きてしまっているのかもしれません。さりげなく終わらせて、気分を変えていくのがいいでしょう。

白いご飯ばかり食べて、おかずをあまり食べてくれません。(9ヵ月・母)。2人の好き嫌いが多いので、食事を作るのが大変です。(9ヵ月・母)

ご飯をちゃんと食べているなら大丈夫です。心配ならフォローアップミルクなどで栄養補給してみてはいかがでしょうか。また、好き嫌いについては、月齢が進むと自然に食べるようになったりもします。今の好き嫌いがずっと続くわけではありませんのであまり気にすることはありません。

食事中に脱走してしまいます。最近足が速くなり、2人で逃げ出されると収拾がつきません。(15ヵ月・ママ)

食事の時間は規則的にし、短めにしましょう。

食事中に席を立って遊びはじめたら、食事を片付けてしまいます。食べたいならきちんと座って食べるという習慣づけが大切です。ちょっと心を鬼に…も大切です。

1人で食事をしてくれず、ママがついていないとご飯を食べてくれません。食事時間がかかりすぎで困っています。(24ヵ月・母)

そういう時期もあります。1人で食べた時はオーバーにほめて、少しずつ一人で食べられるようにしていきましょう。あせらずに…。

ふたごの1人が食事があまり好きではないようで3口ぐらいで「もういらな〜い」と言います。大きくなって欲しいのですが。(42ヵ月・母)

小さく生まれた場合でも、小学校に入る頃には大体その子本来の大きさになります。体格には遺伝も大きく影響するので、小さめでも個性と思って……。中学生くらいで急に大きくなる子もいます。

食事の好みが合わず、おやつですらバラバラに好きなものを要求します。嫌だと全く食べないこともあります。個々に出すべきでしょうか?食べなくても放っておくべきでしょうか?まだ説明してもよくわからないようです。(42ヵ月)

家族そろって同じ食事をすることが大切なので、アレルギーなどでなければ同じ食事を出した方がいいでしょう。嫌いなものは少量にしたり、「今日は○ちゃんの好きなものだけど、明日は△ちゃんの好きなものを作るね」など、声のかけ方も工夫し、 嫌いなものを一口でも食べられたら、ほめてあげましょう。おやつなどは食べなくても(体調が悪くなければ)放っておいていいと思います。

おやつを先に食べ終わった子が、まだ食べ終わっていない子のものを欲しがってけんかします。ご飯だとおかわりをさせますが、おやつだとどうして良いか困ります。(24ヵ月・母)

我が家でもよくありました。「おやつはこれだけ、これは○ちゃんの分。」と初めめに言ってきかせ、おかわりを欲しがったら「あと1つだけね」などと約束してから渡します。それでも騒ぐときは「おやつはおしまい」とお皿を片付けてしまいましょう。

昼寝は比較的すぐに寝てくれるのですが、夜は寝かしつけてから1〜2時間かかってしまいます。どうしたら早く寝てくれるのでしょうか。

寝かしつけに時間がかかる時期もあります。数週間から数ヶ月で自然に解決することもありますから、寝かしつけようと焦らなくてもいいでしょう。日頃心がけてみられることは試してみましょう。子どもを寝かせる時間が近づいたら、これから寝るんだという雰囲気を作りましょう。1時間くらい前から、あまり興奮するようなあやし方や遊びは避けましょう。何をやってもぐずる場合は、しばらくそっとしておいても良いでしょう。また、昼寝を長くさせすぎない方が、夜の寝付きは良くなるでしょう。

昼寝の時間が短く、すぐ起きてしまう。眠りも浅い。夜の就寝時間が遅く、夜中に何度か起きてしまう。

赤ちゃんは、最初から生活リズムがきちんとできているわけではないので、親がそのリズムを作ってあげる必要があります。睡眠をたっぷりとらせるには、やはり日中の運動を十分にさせることや、さまざまな刺激を与えることが必要です。

また、夜泣きについては、一生懸命寝かせようとせず、刺激を与えないように、そっと体をたたきながら、単調に静かに歌を歌うというのも効果的です。なかなか寝ないからと、抱き上げて寝かせる習慣がつくと後々まで引きずってしまう場合もあります。

就寝時間については、1歳くらいまでには、子どもの就寝時間を早めに設定し、習慣にしましょう。小さいときに、きちんとした睡眠の習慣ができていないと、子どもの健康に影響が出ることがあります。

2人同時に寝るようにするにはどうしたら良いでしょうか。

片方をおんぶにして、もう片方を抱っこすれば、2人同時に揺するなどしてあやすことはできるでしょう。寝付かせる時しばらくぐずるのは、やむを得ない時期もありますから、ゆったりと構えましょう。一つの布団にふたごとお母さんやお父さんと3人で寝てしまう手もあります。

一方の子が、夜、決まった時間に3回くらい起きてしまいます。そのために家族が別の部屋に寝なければなりません。いつになったら起きないようになるでしょうか。

どうしても夜起きてしまうお子さんはいるものです。個人差はありますが、1歳半くらいになっても、夜に目が覚めてしまうお子さんもいます。子どもの睡眠研究の第一人者である神山潤先生は「子どもは夜寝ついたら朝までぐっすり眠るもの、というのは誤解である」ともおっしゃっています。工夫としては、できるだけ昼間に外で遊ばせると、夜起きにくくなります。基本的には早く寝かしつけてあげるよう心がけましょう。生活のリズムを持つことはとても大切です。とくに入園などに向けて生活リズムを作っていく場合は、なるべく2人の生活リズムが同じになるように調整していけるといいと思います。

最近、夜泣きが再び始まって、ちょっとつらいです。夜泣きはいつまで続くのですか?(18ヵ月・母)

夜泣きは本当につらいですね。「いつまで続くのだろう」という気持ち、よくわかります。個人差があるので「いつまで」とは答えられませんが、もう少しで必ず終わります。あと少しです…!!

2人に体力の差があるため、お昼寝の時間・食事の時間などが違います。どちらに合わせるべきでしょうか?それぞれ設定すべきでしょうか?(18ヵ月・母)

食事の時間は1日のリズムを作るのに大切なので、(18ヵ月であれば)子どもに合わせるというより、朝・昼・夜とおやつの時間を決めていった方がいいでしょう。慣れてくれば少しずつリズムができてくると思います。お昼寝は体力によって違いますが、一人が寝ている時は、寝ないほうの子も少し横になって絵本でも読んであげられるといいですね。1対1で相手をしてあげられる機会と考えてもいいのではないでしょうか。

そろそろオムツを卒業させたいのですが、やっとよちよち歩きができるようになったばかりでは、無理でしょうか。いつの時点でトイレットトレーニングを始めたらよいのかタイミングがわかりません。(12ヵ月・母)

2歳を過ぎた暖かい時期に行ってみてはどうでしょう。早く始めると失敗も多く、ママのストレスになります。(ふたりで何度も失敗されるとかなりつらいものです。)最近では良いオムツがたくさんありますので、急がなくてもいいかな、くらいに考えておくと良いのではないでしょうか。それに、遅く始めれば短い期間ですみます。3歳で始めて1回でとれた、というケースもありますよ。また、まだおしっこの間隔が短い頃にオムツがとれると、外出先で何度もトイレに連れて行かなければならず、かえって大変になることもあります。(一度オムツがとれるとオムツは嫌がるので。)ふたごの場合、何でもあせらずゆっくり、と考えた方がいいでしょう。

おしっこはトイレでできるのですが、うんちができず毎回パンツの中です。(48ヵ月)

小学生になってもオムツをしている、という話はあまり聞きませんよね? あせらなくても大丈夫。1人はうまく行き、もう1人は遅いという場合もありますが、他の発達とも関係ないようですし、心配はいりません。

毎日のようにおねしょをするのですが、どうしたら治るのでしょうか。おねしょパンツを履いていますが、大量で布団までぬれてしまいます。(48ヵ月)

防水シーツなどを使用しても毎日のようにおねしょが続くと、本人もお母さんも気がめいってくるとは思いますが、毎日だったものが2日に1回、3日に1回、1週間に1回と減っていき、いつの間にかおねしょがなくなっていた、とある日気づくようです。ムリに直そうとせず、むしろ本人のつらい気持ちをフォローしてあげて下さい。

トイレットトレーニングの際、おまるは2つ買ったほうが良いでしょうか?(24ヵ月・母)

おまるを嫌って初めからトイレでする子もいますので、まずは1つで始めてみてください。おまるを取り合うようなことがあったら買い足せばいいことです。