頭の表面近くの神経活動を測定して,ことばや社会性の機能が遺伝や環境の影響をどのように受けている
かを明らかにしようという調査です。
調査は「パソコンがお話するから,同じものを選んで指をさしてね」といったふうに,お子様がクイズ感覚
で楽しめるものです。
ふたごのお子さんにはお母さんにだっこされながら、スピーカーから聞こえるヒトの声や音楽を聴いたり、 文字や絵を見ていただきます。その時、脳のどこが働いているかを光トポグラフィー(もしくはNIRS)という装置で調べます。また、おもちゃなどを差し出したときのお子さんを観察し、測定中の様子を撮影します。
なお、光トポグラフィーは、乳幼児に対する高い安全性が確かめられている装置ですので、安心して検査を受けていただけます。
光トポグラフィーは近赤外線分光法(NIRS)によって、脳の働きを調べるものです。NIRSとは
Near Infrared Spectroscopyの略です。この装置は、太陽の光に含まれているのと同じ、近赤外
線という体を通過する光を利用することで、脳の表面付近の血液の流れをとらえることができま
す。測定には、帽子状のものをかぶるだけで、赤ちゃんでも測定することができます。
参考:http://www.hitachi-medical.co.jp/info/opt/
ニルス班では、すでに80組のふたごのお子さんとご家族に協力をいただいて研究が進んでいます(2009年12月現在)。その成果がいくつか出ており、たとえば日本語の音声を聞いている時は、日本語で無い音声を聞いているときよりもより脳が活動していることが、血流の時間的変化を示すグラフからも読み取れます。
**現在,光トポグラフィ調査は実施しておりません。**
- ◎調査の回数:1〜3回
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月齢によって調査の実施日が異なります。
お子さまたちの月齢が10〜20ヶ月ぐらいの場合、1回目の調査を行います。基本的に調査は1回だけ実施しますが、ご家庭とご相談をして可能であれば、もう一度調査を行います。
お子さまたちが3歳の場合、お子さまたちが3歳のときに1回目の調査を行い、約1年後に追跡調査として2回目の調査を行います。
*途中でご辞退いただくことは自由ですので、お気軽に1回目の調査にご参加ください。
- ◎日程・場所:土曜日または日曜日に、慶應義塾大学三田キャンパス近くの関連施設にて実施いたします。
- (お車での来校が可能です)
- ◎時間:約2時間(休憩込み)
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*各調査は数分程度ですが、適宜休憩をはさんで行いますので、全体で2時間ほどの協力をお願いしております。お子さまたちが疲れないよう配慮しております。下記に典型的な調査の実施例を挙げます。
来校→説明(10分)→場所に慣れるための休憩(30分〜1時間)→調査A(5〜10分)→休憩(5〜20分)→調査B(5〜15分)→説明
(注 調査の実施時間に幅があるのは、お子さまたちの様子や反応を見ながら行うためです)
- ◎謝礼:
- 調査にご協力いただいた皆様には、ささやかな謝礼を差し上げています。また、調査にお越しになる際の交通費は負担させていただきます。
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