ライバル




ライバル意識の表れ方

 幼少期のお母さんの膝の取り合いなどは、ライバル意識の表れです。特にライバル意識が強い男児のふたごでは、まだ言葉が出ない頃に、1人がもう1人に噛みついたり、かんしゃくを起こして奇声を上げたりする場合が見られます。このような言動を起こすのは力関係の弱い方が多いようですが、これは言葉による逆襲ができないことによるもので、言葉が出始めると自然になくなります。
 また、ふたごは学業やスポーツなど優劣がはっきり出るものに対しては特にライバル心を燃やします。ライバル意識の強いふたごは競い合うことが良い方に表れ、学業成績が優秀なことも多いようです。しかし、「プレッシャーの連続で、常に相手を意識していた」といった体験談もしばしば聞きます。
 小学校の高学年以降、男児のふたごが稽古事や部活などで違うものを選択することがありますが、これもある意味でライバル意識の裏返しで、相手と競うことがいやだったり、相手の力量が自分より優れていると感じたりした時、そうした行動をとるようです。また、互いの能力を認め合えるがために別の分野で自分が優位につきたいと考えたりもするようです。
 一方、女児のふたごは基本的にふたごであることを楽しむようで、露骨にライバル意識が表れることはほとんどありません。苦手な教科を教え合うという行動も、どちらかというと女の子に多く見られます。

男女のふたご

 男女のふたごは、幼少期には女の子の方が力関係において強い傾向があり、小学校の中学年くらいまでは男の子に対して面倒見がよく、男の子の方もそれに甘んじているというパターンが多く見受けられます。しかし、思春期になると異性であることを強く意識し、互いの存在に対して無関心を装います。中学校・高校と、ほとんど会話らしい会話がなかったという男女のふたごが大変多いのも事実です。

子どものライバル心と付き合う方法

比較せず、それぞれをほめる
 幼稚園に入園すると、ふたごは周りから自分たちがどう見られているかを気にし始めますので、2人を比較することなく、それぞれの成果や良いところをほめるという親の姿勢が大切です。ライバル心を悪い方向に引きずるのは、親や先生などが2人を比較し、それを子どもたちに言ってしまうことです。
 ふたごといえども性格も個性も違うのですから、得意・不得意が異なるのは当たり前。個性をのばすという意識は、単胎児よりも配慮が必要です。親がわかりやすい言葉で、「相手を意識しすぎないように」という言葉がけをしましょう。
1人がほめられると、2人とも嬉しい
 Aちゃんがほめられることをした時、Bちゃんへの気遣いから、Aちゃんをストレートにほめてよいだろうかと考えてしまうことはありませんか。しかし、Aちゃんを陰でこっそりほめるようなことは避けるべきです。また、Aちゃんに「ほめられることへの遠慮」が芽生えるのも、親子・きょうだいの間に秘密ができるのも好ましくありません。
 2人を前に、堂々とAちゃんをほめた方が、Bちゃんも刺激されますし、「1人の栄誉は、もう1人にとっても喜ばしいこと」という雰囲気もつくりやすくなります。それぞれの良いところを認め合う関係を、親がつくるようにすることが大切なのです。