言葉の遅れ





ふたごと「言葉の発達」

 「ふたごは、言葉の発達が遅い」ということがよくいわれます。何の障害も異常もないのに、一時的に言葉だけが遅れる子どもは1割近いともいわれています。
その原因としては、育児が大変で、親が言葉を教えたり、使い方を直したりする時間が少ないこと、ふたごが親の注意を引こうと競争して早く喋るために発音がはっきりしなくなること。そして、あまりにも意思の疎通のよい二人が、いつも一緒にいるといった環境的なことなどがあげられます。
 けれど、専門的な検査をしても特別障害や異常が見られず、人の言うことも理解できていれば心配はいりません。言葉かけを一生懸命したりしていても言葉の遅い子はいますし、何もしてやらなくても早い子もいます。すべき検査をきちんとして異常がないのであれば、ドーンと落ち着いて子どもを受け止めてあげてください。

ふたごの言語発達の特徴

 ふたごの言語発達の特徴は、さまざまな形で現れます。話し始めるのが遅い、発音がはっきりしない、短い文を使う、表現を省く傾向がある、ふたごのうち一人の言葉だけがたどたどしく変化に乏しい……などです。
これらの特徴は、たとえば女の子は男の子より早く話し始めるとか、第一子や一人っ子がほかの子どもたちよりも早く話し始めるといったことと同様に、さまざまな条件下で現れる言語発達の特徴の一つです。ふたごが使う文が普通より短いのも、二人がいつも一緒にいて会話をするという状況下で、必要に迫られて生まれた習慣ですから、知能が劣っているといったことではないのです。
 子どもが元気に育っているのなら、気にすることはありません。言葉発達の遅れは、就学前の時期に一番気になるかもしれませんが、保育園や学校でほかの子どもや大人たちと頻繁に接触するようになると、急速に同世代の子どもたちと同じレベルに達していきます。

言葉の発達を促すには

 ちょっとした努力によって、言語発達の遅れはある程度避けられるようです。発達全般に関しても同様のことがいえますが、大事なことは、子どものそれぞれが得る注目の濃さです。「二人で一組」ではなく、「個々の人間」として話しかけ、扱うことが大切です。

  • 一人一人を見て、一人一人に話しかけるようにしましょう。
  • 両親がそれぞれ一人の子どもと、一緒に過ごす時間を持つようにしましょう。どちらの子も、もう一人から邪魔されたり中断されたりせずに言葉を使うことができます。二人のうちどちらか一方がかけ離れて強いような場合には特に必要です。
  • 声を出して、本を読んであげましょう。
  • 何か単語を言い始めたら、いろいろなものを指してその名前を言ってみましょう。子どもたちに復唱させる必要はありません。親がたくさん話しかけるだけで、自然と覚えていくものです。
  • 長時間続けて、子どもたちだけにしておくのは避けましょう。
  • 両親のいる部屋で遊ばせましょう。子どもたちは両親の会話を聞いて、真似をしながら言葉を覚えます。
  • 子どもたちの家の外での活動や交際、それぞれの遊び仲間を認めましょう。